健康寿命を延ばそう!シニア(高齢者)の運動の注意点とおすすめエクササイズ
こんにちは。
リアクティブ・トレーナーの李 彰浩です。
前回のブログで、高齢者(シニア)が取り組むべき運動の重要性と、注意点についてお話しました。
前回のブログ⇒健康寿命を延ばそう!シニア(高齢者)が取り組むべき運動について
今日は、注意点についてもう少し具体的にお話し、まず行なっていただきたい、簡単で取り組みやすいエクササイズをご紹介していきます。
運動するときに注意すること
①リスクに注意する
・けがのリスク
高齢者は、身体機能が若いときに比べ衰えているため、とっさの対応が間に合わないことがあります。
自分では上げたつもりの脚が上がっていなかったために、ちょっとした段差につまずき転倒につながることも多いのです。
転倒すると、思わぬ大けがをするリスクがあります。
特に多いのが、大腿骨頸部骨折という、太ももの骨の根元部分の骨折。
それをきっかけに寝たきりになり、介護が必要になるパターンが非常に多いのです。
・体調の悪化のリスク
運動をする前に、自分の体調がどんな状態にあるかを確認するようにしましょう。
少しでも体調がいつもと違うようであれば、要注意です。
運動をしている最中に悪化してしまう危険性があります。
特に高齢者の場合、「なんとなくいつもと違う」ときも注意が必要です。
そんな日は軽いメニューにするか、思いきって休むようにしましょう。
②兆候に注意する
・血圧
運動前には、血圧を測定していくことが重要です。
高齢者の方は、毎日血圧を測ることが習慣になっている方も多いと思いますが、特にいつもより極端に高かったり低かったりする場合は注意が必要です。
また、血圧には絶対除外基準というものがあり、最高血圧が180mmHg以上・最低血圧が110mmHg以上の状態で運動を行うと、動脈硬化や心疾患、脳卒中と言った症状が現れ、命に関わる危険性もあります。
日常的に血圧を測定する習慣をつけ、ぜひ自分の体調を把握できるようにし、そのうえで運動を行うようにしましょう。
・気分
上記にあるように血圧がいつもと違ったり、熱や頭痛があるなど、分かりやすい異常がある場合はよいのですが、見落としがちなのが「今日はなんとなく気分が乗らない」場合です。
こんな時も、実は身体に何かしらの異常があり、そのサインが「気分が乗らない」ことにあらわれていることがあるのです。
その場合は、無理に運動しないようにすることが重要です。
メニューを軽くする、思いきって休むという選択肢がここでも重要になってきます。
③運動の適切さ
・無理をしないこと
特に、昔スポーツをやっていた経験がある方は要注意です。
若いころのイメージのまま運動を始めると、思わぬけがをしやすいのです。
「昔取った杵柄」は捨てる事です!
・十分な準備運動と整理運動
いきなり目的とするメインの運動を行わず、軽い体操などで筋肉を温め、関節が良く動くようにすることが重要です。
また、メインの運動を行った後も、使った筋肉を十分にストレッチするように心がけましょう。
・かかりつけの医師に相談すること
持病がある方は、あらかじめかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
病気やその他の身体の状態によっては、行わない方がよい運動もあります。
また、運動中に異変を感じたら、すぐに中止し、医師の診察を受けるようにしましょう。
・マイペース
誰かと競うのではなく、自分のペースで運動するように心がけましょう。
誰かと競うと、無理をして思わぬけがや体の異変を起こしてしまいやすくなります。
自分が楽しいと思えるやり方で行なうようにしましょう。
実践!簡単で取り組みやすいエクササイズ
では、高齢者の方にとって重要で、自宅でも簡単に取り組みやすいエクササイズをご紹介します。
お尻の筋肉を鍛える!ヒップリフト
①仰向けに寝て膝を立てます
②息を吐きながらお尻を持ち上げ、吸いながらお尻を下げます。
上げた時は肩~膝が一直線になるイメージで行ないます。
10回を1セットとして、2~3セット行うとよいでしょう。
お尻の大殿筋という筋肉を鍛えていきます。
大殿筋は、下半身の中でもとても大きく厚い筋肉で、加齢の影響を受けやすい部位です。
また体幹も鍛えられるので、正しい姿勢を身に付けるのにも有効です。
転倒予防に!ニーリフト
①足は腰幅程度で立ち、両腕を前に伸ばします。
②交互に膝を高く上げ、その場で足踏みをします。
この時、爪先も忘れずにしっかり上げておくことがポイントです。
左右10回ずつで20回、これを2~3セット行うとよいでしょう。
股関節の前面をまたがっている腸腰筋と、脛の筋肉である前脛骨筋を鍛えていきます。
腸腰筋が衰えると膝が上がらなり、前脛骨筋が衰えると爪先が上がらなくなってしまいます。
これが、何でもない場所やちょっとした段差でつまづいて転倒してしまう原因なのです。
転倒予防に非常に有効なエクササイズです。
今回お話した、注意点を守っていただきながら、ぜひ2つのエクササイズにトライしてみてください。
最後に
今回お話したエクササイズもとてもオススメですが、人それぞれ身体に特徴があり、弱いところ、改善すべきところも変わってきます。
お一人お一人に合わせた運動のしかたをご提案させていただきます!
ぜひお問い合わせください!